路地裏のある暮らし
コンセプト マンションの部屋は、風の通り道が無く換気がしにくい。ただ、あんまり大胆にひらき過ぎててもプライバシーが保てず、友達が遊びに来た時に困る。 どうするべきか。 そうだ、部屋のど真ん中に路地裏をつくろう。 内観 リビングと寝室の間に収納を配置して、その周りをぐるぐると回れるように通路を計画。廊下は意味を持たせれば無駄ではない。抜けてるようで抜けてない、奥行きが生まれ、空間を広く感じることができる。さらに収納の壁には引き戸が格納されており、リビングと寝室を区切ることができる。プライバシーと通風を考慮した空間となった。 白いレンガタイルが貼られた壁面に淡いランプのあかりが灯り、レンガタイルの荒いテクスチャーの影を映し出す。その光景はまるでヨーロッパの古い街並みを歩いているように錯覚する。まさに路地裏の風情がある。その質感に合わせてインダストリアルとクラシックの要素を調和させ融合した空間である。 空間コーディネートにおいて、テイストが先行すると〇〇風と言った表現になってしまう。この空間は路地裏がコンセプトとなり生まれた空間。それ自体に意味を持ち、必要なデザインとなる。結果的に取り巻くインテリアや素材も一本の筋が通り、空間がまとまってみえてくる。 日常には、暮らしの楽しみと快適さが同居するべきである。路地裏が二つの良い距離感を生み出しバランスをとっている。
- 事例
詳細情報
物件名 | 路地裏のある暮らし |
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