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注文住宅の打ち合わせでは、夫婦のどちらかが主導するケースが多く見られます。
その中でも、間取りやインテリアなど“暮らしの細部”にこだわる方が中心となって進める傾向があります。
こうした背景には、単なる役割分担だけでなく、心理的な傾向や価値観の違いも関係していることがあります。
本記事では、家づくりにおける“関わり方の違い”を掘り下げ、後悔のない進め方を考えていきます。
1. 暮らしに求めるものは人それぞれ

家づくりでは、「家族で過ごす空間の心地よさ」に強く関心をもつ方が、細部までこだわる傾向があります。
たとえば、お子さんの安全性や収納のしやすさ、素材の肌触りなど――こうした暮らしの実感に近い部分を大切にする声は、特に多くのご夫婦で見られます。
たとえば、
- 子どもが走り回っても安全な間取り
- 汚れが目立たない床や壁の素材
- 十分な収納スペース
では、なぜそうした傾向が具体的な決定権にまでつながるのでしょうか?
2. 「感覚派」ほど、細部までこだわる場合が多い

人によっては、効率や性能を重視する“機能派”タイプ、空間の雰囲気や心地よさを重視する“感覚派”タイプに分かれることがあります。
夫婦間でも、こうした価値観の違いが家づくりに現れることがあります。
たとえば、
- キッチンから子どもの様子が見えるか
- 朝の光が気持ちよく入るか
- 帰宅したときにホッとできる雰囲気か
こうした「感覚・情緒」を重視するため、自然と細部への関与が増し、決定の主導権も握るようになるのです。
3. 夫は「機能」や「効率」で判断しがち

一方、夫は家づくりの際、性能や効率を重視する場合が多い傾向があります。
具体的には、
- 耐震等級や断熱性能は標準で十分か
- 予算内で収めるためにどこを削るか
- 長期的なメンテナンスコストはどうか
こうした部分に関心が集中するため、内装の色や素材、間取りの動線といった感覚的な部分は「妻に任せた方がスムーズだ」と感じやすくなります。
さらに、「どこまで関わるべきか」の判断を誤ると、次のような負担が妻に集中します。
4. 気付けば負担が片方に偏ることも

家づくりは決めることの連続です。
- 間取り
- 照明やコンセントの位置
- 壁紙や床材
- キッチン、バス、トイレの仕様
ときに数百もの選択肢が夫婦の目の前に現れ、選ぶたびに「後悔したくない」というプレッシャーがのしかかります。
心理学ではこれを 意思決定負担(decision fatigue) と呼びます。
マイホムの相談事例でも、「私がちゃんと決めないと、あとで家族が困ると思って」という女性の声は非常に多く聞かれます。
夫婦で作る家のはずが、気づけば妻がひとりで責任を抱え込み、夫は次第に距離を置く――そんな構造が生まれてしまうのです。
5. 夫が「こだわりの強い方に任せたほうがスムーズ」と感じることも

男性側に見られるのは、回避型コミュニケーション(avoidant communication)。
「揉めるぐらいなら任せた方が平和だ」
「こだわりがないわけじゃないけど、意見を出して混乱させたくない」
こうした心理が働き、次第に「ノータッチ」になっていきます。
しかし、後から「本当はこうしたかった」と後悔するケースは、多くの家づくり体験談で散見されます。
家づくりの流れ全体や、後悔を防ぐコツは、こちらの家づくりの基本記事一覧でも詳しくまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
後悔しない家づくりのためにできること
家づくりにおいて、夫婦で主導するのが誰であっても大切なこと。それは、互いの希望や考えをすり合わせていく“対話”です。どちらかが一方的に背負うのではなく、定期的にすり合わせることで、より納得感のある家づくりが実現できます。
後悔しないためには、
- お互いの希望を口頭だけでなく整理して確認すること
- 優先順位をつけて話し合うこと
- 定期的に振り返り、意見をすり合わせる時間を設けること
といった工夫が大切です。
マイホーム管理アプリ「マイホム」が、家づくりのすべてをまとめたアプリサービスとして多くのご家庭に利用されています。
以下の動画で利用イメージを紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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