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大分県を拠点に、注文住宅・分譲住宅を主体に、リノベーション、特殊建築・ホテル・レストラン、賃貸・不動産管理など、幅広く住まいや暮らし全体を手がけるFDM株式会社。
代表の高倉様は、東京の設計事務所を経て地元にUターンし、社名変更・ブランド再構築を行った経営者です。
その発想は常に合理的でありながら、家づくりの本質を突く鋭い哲学を持たれています。

「私たちの最終目標は、新築住宅がいらなくなるような家をつくることです」――。
そう語る高倉様は、耐震性・断熱性などの性能を妥協せず、長く住み継がれる住宅を提供することで、世代を超えて暮らしを支える社会を目指していらっしゃいます。
今回は、FDMが進める家づくりの思想と、マイホム(myhm)を活用したアフターサービスの新たな試みについてご紹介します。
合理性の先にある、本質的な家づくり
FDMの住宅事業は、「見えない部分にも価値を宿す」という思想をもとに成長してきました。
設計者としての高倉様のこだわりは、家の構造や性能といった“本質的な部分”に向けられています。
2022年に社名をFDM(Fundamentals)に改められたのも、そんな思想の現れです。
「家づくりの基礎(ファンダメンタル)を大切にしたい」
――性能を犠牲にしない家こそ、次世代につながると確信されているからです。
目に見える装飾よりも、構造や断熱・耐震といった性能こそが長く住める家の根幹である。
この信念のもと、事業は順調に成長軌道を描いています。
現在は2030年を見据えた大規模な事業計画も進行中。
「企業としての成長」と「誇りある家づくり」の両立を実現するバランス感覚が、FDMという企業の独自性を形づけています。


アフター顧客とのつながりを進化させる「マイホム」
そんなFDMがデジタル活用の一環として導入されたのが、住宅業界特化型コミュニケーションアプリ「マイホム」です。導入の目的は明確でした。
「2,000組以上のオーナー様とのアフター対応を、よりスムーズに、確実につなげたい」
以前はLINEを用いていましたが、社内外のやりとりが分断されがちで、一元管理の難しさがありました。そこで、マイホムへの統一を決断しました。
現在はアフター顧客との窓口をマイホムに集約し、利便性と管理効率の両立を図っています。
また、導入を浸透させるための施策もユニークです。
たとえば、オーナー向け感謝祭のDMをアプリから配信し、アプリ登録者には先着順の特典を提供する。
点検案内もマイホムのDMを活用し確実に届ける工夫を行うなど、自然な流れで顧客接点を増やされています。
さらに、新規来場者には社内でマイホムビズに情報登録し、再来場時にアプリ導入を促す仕組みを構築中。
アプリ登録を“営業トーク”にせず、あくまでお客様の利便性向上として導入を進めているのがFDMらしいところです。


これからの顧客体験を見据えて
現時点ではアフター顧客を中心に活用されているマイホムですが、FDMでは今後、契約前・家づくり中の施主様とのやりとりにも本格的に展開していく予定です。
「今は住宅会社の情報が多すぎて、逆に選びづらい時代。だからこそ、価値観の合う会社と出会えるかがすごく大事だと思います」

そう語る高倉様は、ただ情報を届けるだけでなく、家づくりの“深い部分”まで伝え合える関係性を大切にされています。
内装やキッチンといった“表層の美しさ”よりも、目に見えない構造や性能、素材へのこだわり。
FDMが届けたいのは、そうした「家の本質を理解し、共感してくれるお客様」への誠実な家づくりです。


今後、マイホムを通じて顧客接点を広げながら、施工後の暮らしまで見守るパートナーとしての役割を担っていくFDM。
高倉様が語るように、家づくりに必要なのは「ハード(性能)とソフト(サービス)、そして人の情熱」。
その三つが噛み合ったとき、家は単なる建物ではなく、暮らしを支える“資産”になります。
FDMの挑戦は、まだ始まったばかりです。
取材協力
FDM株式会社(https://fdms.co.jp/)
代表取締役社長 / 一級建築士 高倉 潤
年間棟数:80棟
工務店とハウスオーナーをアプリでつなぐコミュニケーションアプリ「myhm(マイホム)」