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断熱等級7の家とは?メリットや断熱性をどう確保するかも含めご紹介

家を建てる上で、断熱性能は快適で健康的な暮らしを左右する重要な要素です。
近年住宅の断熱基準は年々厳しくなっており、現在最高ランクとされているのが「断熱等級7」です。
この基準を満たした住宅は、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

断熱等級自体の定義に触れながら、「断熱等級7」の性能や要件について解説します。

断熱等級とは

断熱等級は住宅の断熱性能を表す重要な指標であり、国土交通省が定める「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づいて設けられています。

数字が大きいほど断熱性能が高いことを示しており、断熱等級1から断熱等級4までの4つのレベルに分類されます。

断熱等級1

昭和55年旧省エネ基準に満たないレベル(無断熱)

断熱等級2

昭和55年 旧省エネ基準をクリアしたレベル


断熱等級3

平成4年 新省エネ基準をクリアしたレベル

断熱等級4

平成11年 次世代省エネ基準をクリアしたレベル

断熱等級5

ZEH水準をクリアしたレベル

※100%以上のエネルギー自給を実現出来るかどうかの基準

断熱等級6

HEAT20 G2をクリアしたレベル

※”HEAT20″は「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称。この委員会は、将来の住宅のあり方を見据えて、高い断熱性能を持つ住宅の基準を策定。法的な強制力はないものの、多くの住宅メーカーやビルダーがこの基準を参考にしている。

断熱等級の重要性

断熱性能が高いほど冷暖房の効率が向上し、エネルギー消費量や光熱費を抑えられるだけでなく結露防止や室内温度の安定など、全般的に役立ちます。

近年は省エネや環境配慮の観点から、高断熱住宅が推奨されているほどです。

断熱等級は住宅の品質を判断する上で重要な指標の一つであり、住宅購入や建築を検討する際には十分に理解しておくことが求められます。

断熱等級7の特徴とメリット

断熱等級7は2020年に新たに導入された「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の基準を満たすために設定された、現在の断熱等級の中で最も高い性能を示す等級です。

断熱等級7の住宅の特徴として、極めて高い断熱性能を保有しており、断熱材の高性能化や施工方法の改善により熱の損失を大幅に抑えることができる点が挙げられるでしょう。

断熱等級7の住宅は、省エネ性能が高いことから環境負荷の低減にも貢献します。

初期投資が高くなる傾向がありますが長期的に見れば、高熱費の削減や住宅の価値向上などのメリットがあります。

ZEHの普及と共に断熱等級7の住宅への関心が高まっており、今後さらに注目されていくことが予想されます。

断熱等級7の構造と材料

断熱等級7の住宅の建築には適切な材料選択と施工方法が非常に重要になります。

高性能断熱材の使用

高性能断熱材は、熱伝導率が非常に低く優れた断熱性能を持っています。

グラスウール・ロックウール・セルロースファイバー・発泡プラスチックなどが代表的な高性能断熱材です。

これらの断熱材は断熱性能が非常に高いため、より薄い層で同等の断熱効果を得ることができます。

複層ガラスと高断熱サッシ

断熱等級7の住宅では窓の断熱性能を高めるために、複層ガラスと高断熱サッシが使われています。

複層ガラスと高断熱サッシを組み合わせると、開口部の断熱性能が飛躍的に向上します。

複層ガラス

2枚以上のガラスの間に乾燥した空気や不活性ガスを封入したガラスユニットで、ガラスの間の空気層が断熱材の役割を果たして熱の伝導を抑制します。

またガラス表面に特殊な金属膜をコーティングすることで、夏は熱の侵入を防ぎ冬は室内の熱を逃がしにくくする効果が得られます。

高断熱サッシ

アルミニウムや樹脂製のサッシ枠に断熱材を組み込んだ構造で、従来のアルミサッシと比べて熱伝導率が低く断熱性能に優れています。

またサッシ枠と窓枠の間の隙間を最小限に抑え、気密性を高める設計になっています。高断熱サッシを使うことで、窓周りからの熱の出入りを大幅に減らすことができます。

熱橋の排除と気密施工

熱橋

断熱材が途切れていたり断熱材の性能が低下していたりする部分のことです。

そこから熱が簡単に逃げてしまい断熱性能が大きく損なわれてしまいます。

断熱等級7の住宅では設計段階から熱橋を徹底的に排除するために、柱や梁などの構造材と断熱材の取り合い部分・窓や玄関ドアの枠周り・配管や配線の貫通部など、熱橋が生じやすい場所を特定し適切な断熱措置をおこないます。

例えば構造材と断熱材の間に断熱性能の高い材料を挟み込んだり、窓枠と壁の間に断熱材を充填したりするなどの工夫が行われるのです。

気密施工

建物の隙間を可能な限り減らして外気の侵入を防ぐ施工方法のことです。

隙間があるとそこから熱が逃げたり湿気が入り込んだりして、断熱性能や快適性が損なわれてしまいます。

気密施工では、壁や床・天井などの隙間にシーリング材を充填したり密シートを張ったりして隙間を塞ぎます。

特に配管や配線の貫通部・窓や玄関ドアの枠周りなどは、気密施工に注意が必要です。

断熱等級7の施工と注意点

断熱等級7の住宅を施工する際は、設計から施工・メンテナンスに至るまで様々な注意が必要になります。

専門的な設計と施工

設計段階では、建物の配置や形状・開口部の位置や大きさなど熱の損失を最小限に抑えるための工夫が必要です。

断熱材の種類や厚さ・気密性の高い構造の採用など、断熱等級7の基準を満たすための詳細な設計が求められます。

設計者は、断熱と気密に関する深い知識を持ち、シミュレーションなどを活用しながら最適な設計を行わなければなりません。

施工段階では、熟練した技術を持つ施工者が設計図通りに正確に施工を行うことが重要です。

特に熱橋の排除と気密施工は、断熱等級7の住宅の性能を左右する重要なポイントです。

適切な換気システムの導入

断熱等級7の住宅は、高い気密性と断熱性を確保するために建物の隙間を最小限に抑えているため自然換気が行われにくくなります。

適切な換気が行われないと、室内の空気質が悪化し湿気がこもって結露やカビの発生につながる恐れがあります。

そのため断熱等級7の住宅では、適切な換気システムの導入が必要不可欠です。

新鮮な空気を取り入れ湿気を排出し、快適な室内環境を実現することが重要です。

定期的なメンテナンスと点検

高い断熱性能と気密性を維持するためには、定期的なメンテナンスと点検が非常に重要です。

住宅が完成した後も、経年劣化や不具合の発生を防ぎ性能を維持するためには適切な管理が必要です。

メンテナンスでは、断熱材や気密材の状態を定期的にチェックすることが大切です。

もし断熱材が破損していたり気密材が劣化していたりすると、断熱性能や気密性が低下しエネルギー効率が悪化してしまいます。

異常がある場合は、すぐに補修や交換を行わなければなりません。

専門家に定期的な点検を受けることで、問題を早期発見し適切な措置を取ることができます。

また住人も、日頃から住宅の状態に注意を払い、異変があれば専門家に相談することが大切です。

断熱等級7の認定と補助金

断熱等級7の住宅を建てる際には、国や地方自治体が提供する補助金を活用することができます。

これらの補助金はZEHの普及を促進するために設けられており、断熱等級7の認定を受けた住宅の建設費用の一部を補助してくれます。

断熱等級7の認定基準と手続き

認定を受けるためには、設計図書や施工写真・性能試験結果などの書類を提出し審査に合格する必要があります。

補助金の申請方法や必要書類は、補助金ごとに異なるので事前によく確認しておくことが重要です。

補助金を上手に活用することで、高性能な断熱等級7の住宅を建てるための初期費用の負担を軽減することができます。

まとめ

ここまで説明した通り、断熱等級7の家は高い断熱性能と気密性によって一年を通して快適で健康的な暮らしを実現します。

空調効率の向上による光熱費削減や結露リスクの低減など、経済面でも大きなメリットが期待できるでしょう。

もちろん断熱等級7を達成するには、建材選びから施工方法まで細部へのこだわりが必要です。コストや工期などの制約もあるかもしれません。

しかし長期的な視点で見れば、断熱等級7の家は快適性・健康性・経済性・環境性などあらゆる面で高いパフォーマンスを発揮してくれるはずです。

これからマイホームの建築をお考えの方は、ぜひ断熱等級7も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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マイホムニュース編集部

マイホムは1000社以上の住宅会社と取引があり、また社内にも住宅会社出身者が多数在籍しています。この住宅業界に特化した豊富な知見を、信頼できる適切な情報を集めたいユーザーに届けていきます。

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