経験から共感へ(後編)|株式会社HARMONY 岩本昌之氏

三重No.1ビルダーとして営業トップを走り続ける岩本昌之(いわもと まさゆき・株式会社HARMONY)さんに、乃村(株式会社マイホム代表取締役CEO)から、営業として意識していることや、接客中に大切にしていることや、お客様の本音を引き出すコツ、そして、トップセールスマンになるためのアドバイスなどをインタビューさせていただきました。

岩本さんよりお聞きした、『二人三脚でのおうちづくり』『自己開示から得られる信頼』『準備の大切さ』を、前後編に分けてお届けいたします。

今回は後編です。

前編はこちら

他の【トップセールスと語る】インタビューシリーズはこちらです。

信頼を得るには自己開示から

2回目以降の接客で、気にしていることや意識されている事はありますか?

岩本さん お客様の課題が、予算や土地なのか、建物なのか、いろいろな課題がある中で、それをまず明確にして、それを1つずつ解決していくというのを、お客様と共有しながらやっていくことですね。結局、課題がクリアできたお客様は、建築に進めるというのはわかっている。あとは、カーナビではないですが「今はこの辺にいるんだよ」というスケジュール感は、その都度話すようにはしています。

どのような話になったらクロージングされますか?

岩本さん どうしても、うちはローコストなので、大手のハウスメーカーさんに比べたら早い部分もあると思うんです。もちろん、テストクロージングのタイミングも入れて、最終的には、お客様と「じゃあこれで一緒にやっていきましょう」ぐらいなので「これで決めてください」みたいなことは言ったことがないです。

「これで前に進めましょうか」みたいな感じですかね。

岩本さん そうですね。やはり、こちらから強く言われると、お客様からしたら、売られている感が出てしまうのかなと思うので。

御施主様の本音を聞き出す工夫は何かありますか?

岩本さん やはり、自己開示することが大切だと思っていて「僕はこういうことがあったんですよね。こういうところで家づくりで止まってしまって…」と自らの経験を交えて話します。やはり、向こうからしたら、営業マンという感覚があり、売られるんじゃないかと感じるところは絶対あると思うので、そういったところに関しては「自分もあなたと同じだったんだよ」というスタンスで接客するようにはしています。

最終段階で、土地も価格も建物もオッケーなんだけど、なんとなく不安に陥っている人に対してはどのように対応しますか?

岩本さん それこそ、先程のカーナビの話ではないですけど、具体的なスケジュール感を表にして出してあげたり、目で見て分かる資料というのをお客様ごとに作ったりします。その人が何に不安を抱えているかを明確にしてあげます。

競合他社様と比較して悩んでいるケースではどのように対応されますか?

岩本さん 最終的に弊社1本の状態で契約を進めていきたいのが僕の理想ではあるのですが、競合他社様がいる場合は、お客様には、もちろんゴリゴリはいかないようにしています。「よそでこういうところもいいけど、うちはこうだから」と、あくまで、弊社の自然素材というスタイルを全面的にアピールします。

他社様の話ではなく、自社の強みの話をしっかりしていくということですかね。

岩本さん そうですね。

準備の差が受注の差へ

なかなか売れないと伸び悩んでいる営業マンと売れる営業マンの違いは何だと思いますか?

岩本さん まずは圧倒的に準備ですね。住宅営業はゴールの設定からの逆算だと思ってるんですよ。今日のゴールはここまで、と。そのゴール設定の準備ですよね。今日はここがゴール、じゃあこれとこれとこの資料を用意して、この話をさせてもらおうという設定が売れない営業マンは甘いと思います。

では、新人営業さんに教育するときは、ゴール設定とそれぞれの準備をしっかりレクチャーしてあげるイメージでしょうか?

岩本さん そうですね。やはり、お客様は皆初めてなので、これは自分も体験したことなのでわかるのですが、難しい言葉を使われてもわからないですし、だからこそわかりやすく、「こういう資料を作って、見ていただいたら?」という話はするようにはしています。今でこそ、ネットとかの知識で武装してこられる方が多いですが、やはりそれは全てが正解だとは僕も思っていないので。その中で、こうですよという話をさせていただく事はもちろんあります。

最後に、今住宅業界に入ったばかりの社員さんがいたとして「年間15棟ぐらい受注するようなトップセールスを目指しているんです」という人がいたとしたら、どのようなアドバイスや教育をしますか?

岩本さん 「絶対に仕事以外の時間も勉強をしてほしい」ということは伝えるようにしています。

すごくいいことだと思います。

岩本さん 受験生と一緒だと思っているんです。受験生は、結局目標の大学に合格するために、時間を使って勉強しているところがあります。ただ、今、働き方改革があって、仕事以外の時間に仕事をしたらダメだというところがあると思うのですが、この業界は早く売れるようになった方がもちろん給料にも反映されますし、どれだけ仕事以外の時間に自分で勉強できるかということを伝えていますね。

本当にそうですよね。働き方改革とか、じゃぁイチローさんは家に帰って素振りをしちゃだめと言ったらやらないのか、という話ですよね。

岩本さん そうですね。もう一点、例えば、ロールプレイングをしていても「自分なりに考えてこうやってみました」みたいな子もいるのですが「1回は、型にはめてやって」と言いますね。そこでできるようになって初めて、自分の型が作れると思うので。

武道の世界でいうと、守破離じゃないですけど、そういうことですよね。

岩本さん 基本をまずできるようになって、という話です。

ありがとうございます。毎回、トップセールスインタビューをやっていて思うのですが、各エリアの、各トップの営業マンさんは、大体皆様同じことをおっしゃっていて。お客様にとっても嬉しい担当さんのあり方は、結局一緒なんですよ。北に行っても南に行ってもどこに行っても一緒です。だから、これは絶対に正解の型があるんですよ。圧倒的に違うのが、まず準備やゴールから逆算とか、皆さんおっしゃるので。やはり、お客様は、良い営業に当たるほうが絶対いい家づくりができるじゃないですか。だから、結局、トップセールスと聞くと売り込む人というイメージがあるんですけど、全然違ってて。どこのビルダーのトップセールスも、やはり1番お客様に寄り添っている人なんですよね。だから、僕は周りで家を作るときに、どこかオススメの住宅屋さんがあるかと言われたら「いつもオススメの住宅屋さんはわからないけど、お勧めの担当はいるよ」という話をします。担当選びだけ間違えないようにしたほうがいいと。

岩本さん そうですね。弊社代表の山本と話をしたときに、営業として大事な事は「家を売るより、お客様の心を作れる人」だと言われていたので、そこは意識していきたい。良い家が建ったと思えるという事は、やはり、営業マンがお客様の心を良いものにしてあげたという要因があるので。同じ条件の家が2軒並んでいたとして、こちらのお客様は、コンセントの数が少ないとか、全く同じ間取りなのに、すごくクレームを言ってくるけど、もう片方の家はすごく満足してもらえた。これは何かというと、お客様の心です、と。やはり営業はそれを作るというのが仕事だ、ということは口うるさく言われてきました。

なるほど。ものすごく良い話ですね。ありがとうございました!

岩本さん ありがとうございました!

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